選挙活動の収支報告を文京区選挙管理委員会に提出してきました。通常の政治活動でも収支報告は必要なのですが、選挙に使ったお金はその部分だけ抜き出して収支を報告しなければなりません。算入したりしなかったりという独自ルールがあるので難しいのですが、自分の収支をざっくり万円単位で説明します。
まず支出です。収支報告上の支出額は合計で94万円でした。ただしこのうち44万円は公費(税金)で費用が支払われました。具体的には206か所の公設掲示板に貼るポスターと4000枚配れるビラの作成費です。したがって差し引き50万円が収支報告上のかかった費用です。選挙中に2人から1万円ずつ寄付を頂いたので自己負担は48万円となりました。
支出の中で大きかったのは車に乗せる看板と音響機材のキット(20万円)です。看板は枠が樹脂パイプでできていて軽い代わりに規定サイズより2回りくらい小さいですが、解体して片づけられ、幕を替えれば再利用も可能です。スピーカーとアンプも使いまわせます。多くの人は看板付きの車ごとレンタルすると思うのですが、将来的な負担を考えてそうしませんでした。看板付きの車をレンタルして公費を入れてもらっても、通常20万円以上の自己負担がかかるようです。
次に大きかったのは選挙はがき作成費(8万円)。2000枚の郵送費は公費(収支報告には計上しないルール)ですが、意外と作成費がかかりました。
3番目に大きかったのが事務所の看板代。看板といってもターポリンと呼ばれる横断幕と垂れ幕を1枚ずつです。作成期間が短かったこともありこちらも8万円近くかかっています。
4番目が事務所の賃料で5万円。かなり古びているとはいえ茗荷谷駅付近に90㎡もある空き店舗をかりられたのは奇跡でした。選挙事務所は早く借りられる場合は2カ月近く前から借りて事務所開きをしたりします。普通に仲介業者を通して借りると仲介手数料や礼金などで100万円単位のお金がかかることも覚悟しなければいけません。ただ今回はオーナーさん(が運営する会社)から直接に10日間だけ借りたので非常に安くすみました。感謝です。
さて、選挙の収支報告では車関係の費用は収支報告にいれないというルールになっています。理由はわかりません。今回は普通の軽自動車をレンタルして自己負担にしてしまったので、当初述べた94万円と合わせると実際の支出は100万円程度。自己負担は55万円程度です。本来はレンタカー代は公費も使えるはずなのですが、油断して準備を怠ったため自己負担になってしまいました。このほかプロのドライバーさんに3日間だけ運転してもらって3万円強かかりましたが、こちらは全額公費でまかないました(車関係ということで収支報告には掲載せず)。
収支報告は選管が公表したりはしないのですが、情報公開請求をすれば見られるという扱いです。最初から出しておけばいいんじゃないかなと思ったりもするのですが、今のところこういう運用になっています。
最近では選挙事務所を構えず、選挙カーを使わない候補者もいらっしゃいます。そのあたりを徹底すれば自己負担はかなり少なくて済みます。はがきも送らなければ尚更ですね。
一方、私は選挙前の政治活動でチラシを約5万枚、名刺を7000枚作成しました。作成費と新聞折込代やポスティング代(かなりの部分は自力でポスティングしたのですが)などを合わせると50万円近くかかっていると思います。選挙前に車で街宣をしまくっている人や相当広範囲にポスティングしている人、宛名が無くても届けられる郵便サービスを使ってオートロックマンションにも大量にビラを入れている人など、選挙前の活動も人によってはかなり活発でした。一方で支持者をがっちりつかんであまり表立った活動はしない人もいました。
ただ選挙中は候補者同士がなるべく対応に勝負できるようにするというのが今の法律の考え方です。お金がなくてもそれなりの戦い方は可能なのかなと実際体験してみて思いました。